株式投資を始めると、「PER」や「PBR」という言葉をよく耳にすると思います。でも、 「なんとなく知っているけど、具体的な意味はよく分からない…」という方も多いのではないでしょうか?
今回は、初心者でもわかりやすいように「PER」と「PBR」の基本と、その活用方法について解説していきます!
PER(株価収益率)とは?
PERの意味
**PER(Price Earnings Ratio)**は、日本語では「株価収益率」と呼ばれ、株価が利益の何倍になっているかを示す指標です。
PERの計算式
PER = 株価 ÷ 1株当たりの利益(EPS)
たとえば、
- 株価が1,000円
- 1株あたりの利益(EPS)が100円 の場合、PERは 1,000 ÷ 100 = 10倍 となります。
PERの目安
- PERが低い(10倍以下) → 割安の可能性
- PERが高い(30倍以上) → 割高の可能性
ただし、業界や成長性によって適正なPERは異なるため、一概に「低ければ買い」「高ければ売り」と判断するのはNGです。
PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRの意味
**PBR(Price Book-value Ratio)**は、日本語で「株価純資産倍率」と言い、株価が会社の純資産の何倍になっているかを示す指標です。
PBRの計算式
PBR = 株価 ÷ 1株当たりの純資産(BPS)
たとえば、
- 株価が1,000円
- 1株あたりの純資産(BPS)が500円 の場合、PBRは 1,000 ÷ 500 = 2倍 となります。
PBRの目安
- PBRが1倍以下 → 割安の可能性
- PBRが1倍以上 → 企業の成長性次第
PBRが1倍以下の場合、理論的には会社を清算した時に、株主が受け取れる資産が株価より多くなるため、割安と判断されることがあります。
PERとPBRの違い
指標 | 計算方法 | 意味 | 一般的な目安 |
---|---|---|---|
PER | 株価 ÷ 1株当たりの利益(EPS) | 株価が利益の何倍か | 10倍以下 → 割安、30倍以上 → 割高 |
PBR | 株価 ÷ 1株当たりの純資産(BPS) | 株価が純資産の何倍か | 1倍以下 → 割安の可能性 |
簡単にまとめると、
- PERは「利益」ベースの指標(企業がどれだけ稼いでいるか)
- PBRは「資産」ベースの指標(会社の資産と株価の関係)
PERとPBRを活用する方法
1. PERとPBRをセットで見る
例えば、
- PERが低く、PBRも低い → 割安株の可能性がある
- PERが高く、PBRも高い → 成長期待の高い株の可能性がある
- PERが低く、PBRが高い → 一時的に利益が出ているだけの可能性がある
- PERが高く、PBRが低い → 収益性が低いが資産価値がある企業の可能性
2. 業界ごとの基準を知る
業界によって適正なPERやPBRは異なります。
- 成長株(IT・バイオなど) → PERが高くても成長性があればOK
- 安定株(銀行・電力など) → PERが低め、PBRが1倍以下でも普通
3. 長期投資 vs 短期投資
- 長期投資なら、PBRが1倍以下の割安株を探すのも手。
- 短期投資なら、PERの変化や業績トレンドを重視。
まとめ
- PERは「利益」に対する株価の倍率
- PBRは「純資産」に対する株価の倍率
- 業界ごとに適正な水準が異なるので注意
- 両方をセットで分析すると、より適切な投資判断ができる
PERとPBRをうまく活用して、賢い投資を目指しましょう!
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